不都合な真実

みなさん、ご無沙汰しております。2022年がアッという間にすぎ、すでに2023年に突入してしまいました。改めて、明けましておめでとうございます。

 

 だいぶ期間が開いてしまったので、このブログは黒歴史としてなかったことにしようかと思いましたが、やはり何か文章を突然書きたくなる時が周期的にあり、まさにその瞬間が今訪れたので更新しました。今後も定期的な更新ではなく、何か書きたいことができたことに更新するようなブログにしていこうと思っています。そうでないと、ブログを書くことがストレスになってしまいそうなので・・・

 

 久しぶりの更新で取り扱うテーマはちょっと暗めの話題です。私自身への戒めや、アミューズメントカジノに行ったときに感じる不満の部分から削り出して抽出したテーマです。気持ちの悪いオタクが毒づいた陰険な文章にはなりますが、読んでいただけると幸いです。あと、あくまで個人的な意見なので、そちらはご了承ください。

 

・「どうすればポーカーがうまくなるのか?」

 私がポーカーを始めてから早くも6年近くが経過しようとしています。始めた当初は、国内ではかなりマイナーな競技の印象でしたが、インフルエンサーの普及の効果などもあり、日本においてポーカーの知名度と競技人口は飛躍的に上昇、増加しました。ポーカーをする目的は人それぞれではありますが、私がアミューズメントカジノで出会う多くの方々は「うまくなりたい」と思いながら真剣にプレイされている人の比率が高い印象があります(その人がうまいかどうかはおいておいて・・・)。

 

でも、私は思うのです。多くの人は確かに「うまくなりたい」と思ってプレイしているだろうけど、その本気度ってどれくらいなのかっていうことです。

 

「あなたはポーカーがうまくなるためにどのような考えでどのような努力をしていますか?」

 割と普通の質問ですけど、答えるのは結構難しい質問だと思います。

 私の場合の回答は「気が向いたときに、PIOソルバーの使用や過去のプレイした統計データを見て、GTOや自分の弱みを分析し、よりバランスの取れたプレイラインを構築しようとしています。」ということになります。ただし、気が向いた時だけなので、ポーカーの上達スピードは極めて遅いです。

 

 この質問で一番答えてほしくない逆模範解答は「うまくなるためにたくさんのハンド数をプレイしています」であろう。ポーカーである程度のレベルに達した人ならばわかるであろうが、このゲームはハンドをこなすことで得られる経験値は極めて低い。逆にハンドをこなすことで経験値がマイナスになることさえある。なぜなら、非常に運の要素が大きい複雑なゲームであるから。

 初心者の頃はハンドをこなすことで得られる学びの数も多いであろうが、中級者以降がうまくなるにはもっぱら座学がメインになると考える。

 

ポーカーをうまくなるためには座学、つまり、勉強をしなければならないのだ。

役割分担をしてみると、座学がうまくなるための練習にあたり、実際のハンドプレイは練習の成果を実践する場所であると定義付けられよう。

 

 では、うまくなるためにはどうしたらいいのかというと、答えは当然勉強の時間をしっかりととるということになり、理想の時間の使い方は(座学>>>実践)となるべきだ。しかし、残念なことに、私を含めた多くの人々は時間を(実践>>>>>>座学)のように使っているのである。この事実は「うまくなりたい」という意思に大きく矛盾しているといえよう。

 

 そう、うまくなりたいのであれば、とにかく座学すればいいのだ。ポーカー界隈にはたまに、ポーカーを始めて半年や1年の間にとてつもないスピードで上達をして、高みに上っていく人が現れる。そういった人々に共通していると感じるのは「底知れない座学力」である。短期間で必要な努力の方向性を発見し、その方向に対して惜しむことなく努力をできる人達だろう。これは完全に主観だが、そうした人々のほとんどが高学歴なのも、結局、人間的な地頭の良さや質の違いみたいなところが如実に出ているのだと思う。

 

 なぜ座学をしないのか?

 理由はいたってシンプル。勉強が嫌だからだ。

 私は少なくともそうだ。本を読むのは大変だし、解析ツールで新しい発見をするのは楽しいこともあるけど、やっぱりALLINで相手からチップをもらってる瞬間の方が何百倍も楽しい。目先の快楽にとらわれて上達のスピードがどんどん遅れている事実がそこには存在している。

 

「うまくなりたい、けど、勉強はしたくない。」

これでは、ただの駄々っ子だ。でも、現実は私を含め、こうしたプレイヤーであふれていると思う。だからこそ、一般的な「うまくなりたい」の本気度はそんなに高くないんじゃないかって思ってしまう。

 

 みんなは本当は心の中ではわかっているのだと思う。アミューズメントカジノにたくさん行ったからポーカーがうまくなるわけではない、オンラインでたくさんハンド数をこなしたからうまくなるわけではない。でも、みんなその不都合な真実から目を背けてあるかどうかもをわかりはしない素晴らしい体験を求めてポーカーをプレイしにいくのである。

 

座学を本気でしていない層が大半であるということは逆にチャンスともとらえることができる。知識が少しでも積み重なってくれば多くの層を出し抜くことができよう。ということで、私は今日からできる限り毎日最低5分は座学をするというしょぼい目標を立てました。2023年はうまくなりたいの本気度を少し上げていこうと思います。

 

あと、こんなにぼろくそに言ってますが、アミューズメントカジノにはどうせまたすぐ行くと思います。

 

皆様今年もよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソルバー初心者による初めての集合分析:CB編

みなさん、こんにちは!

 

てちろーと申します。

 

みなさん、CBをちゃんと考えて打ってますでしょうか?

 

 私は正直なところ最近まで雰囲気で打ってました。なんとなく、オープン側に有利そうなボードだったらCB。ローボードでドローの多そうなボードや、色が同じモノトーンはチェック。額はハーフポットから70%くらい?

 私以外にもそんなに考えずに、「とりあえずビール」的なノリでとりあえずCBを打っている方も多いのではないでしょうか?ただ、よくよく考えてみると、CBはポーカーをするうえで非常に多く対面するシチュエーションであり、それを毎回テキトーな感覚でプレイをするのはとても損な気がします。ですので、今回はCB戦略について真面目に分析をしてみようという回でございます。最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 

そして、改めての注意書きにはなりますが、この記事は、私が知っている知識や学んだ知識を皆さんに教えてあげるよーという記事ではございません。

 あくまで、自分が学んだことを文章として書くことで、より深く理解、整理するために書いてます。なので、間違ったことも平然と書いてあると思いますし、100%自己満足のための記事なのでそれを踏まえて読んでいただけると幸いでございます。

 

① 解析方法について

 今回はPioSOLVERを使って解析を行います。マイクロステークスを攻略するのに高度な解析ツールは不必要であるというのが私の持論ですが、5NLzから10NLzに移行する際に自分へのご褒美として買ってしまいました。円安効果もあって安い買い物ではありませんが、使用後の感想としては本当に買って良かったと思えるほど大満足しています。

 

 PioSOLVERの基本的な使い方といたしましては、IP(インポジション)側とOOP(アウトオブポジション)側のハンドレンジをそれぞれ入力し、出てくるボードを指定することで、それぞれの最適な戦略や頻度を導き出してくれます。

 

 今回はBTNがオープンしてそれをBBがディフェンスする最もありがちなシングルレイズポットのシチュエーションを想定します。BTNのオープンレンジとBBのコールレンジに関しては購入したソリューションを使用しているため詳しく公開することはできませんが、おおむねゼロスレンジやスノーウィーレンジなどと同じレンジのため、解析結果に大きな差は出ていないと思います。74種類のボードを設定し、CBのサイズを100%(ポットベット)、70%、33%、0%(チェック)に設定し、集合分析を行いました。

 

 

② 全般的な傾向

 集合分析を終えると、こんな感じでエクセルファイルで見ることができます。これは私が見やすいように加工した後の図になります。J列(青)が100%、L列(緑)が70%、N列(赤)が33%、P列(オレンジ)が0%、つまりそのボードでのチェックの頻度になります。

 

 まず、最初に注目したのは全ボードのチェックの平均値でした。これが分かれば全体的にどのくらいの頻度でCBを打てばいいのかがわかります。結果は35.8%。つまり100%から35.8%を引いた64.2%が適切なCB頻度の平均値ということになります。一般的に言われている適切なCB頻度60%前後というのを聞いたことがありますから、違和感の無い数字です。

 

 では、次に出てくる疑問はどのようなボードでたくさんCBを打ち、どのようなボードでチェックに回すべきなのかという問題です。

これは、74ボードの平均CB率とそれぞれのIP側のEVの高さを表したものになります。横軸はEVの高さを表しており、右に行けば行くほど、IP側、つまりBTN側にとって有利なボードであることを示しています。

CB率とEVについて(縦軸:CB率、横軸:IPのEV)

 グラフの傾向としてなんとなくEVが高いハンドはCB率が高い傾向にありそうです。これら2つの数字に何かしらの関係性があるかを知るために相関係数を調べてみたところ0.57という数字が出てきました。専門家の記事によると0.5は正の相関関係にあり、全般的にBTN側のEVが高いボードでCBを打つ傾向があるということが言えるでしょう。

 

 

 

ここからわかったことはつまりこういうことです。

 

 

 

 

 

BTN側はEVが高い、有利そうなボードでCBを打つ傾向がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなことはみんな知っている!!!

 

 

そうです。そんなことはみんな知っていて、当たり前のようにやっているのですが、あえて私が、今回データを使って証明してみたのです。ですので、基本的な考え方はオープン側が有利そうなボードで打つでいきましょう。

 

③ 個別のボードについて

 全般的な傾向が分かったことで、次は個別のボードの傾向を見ていきます。まず、チェックに回す頻度が高いボードを探るべく、チェック頻度の高い順にボードを並び替えてみます。

 先ほどの理論で行くと、チェック頻度が高いのはBTN側のEVが低いボードということになります。確かに、IP側のEVの低い代表格であるモノトーン(3枚同じスーツ)は上位10ボードにランクインしています。一方で、EVが高いにもかかわらず、高頻度でチェックするハンドが複数あるのを発見しました。

 

 それらの代表選手がラインを引いてあるAdJs2s、AcKd5s、AdQs4sになります。これらのハンドの共通点として、①EVが高いにも関わらずチェック頻度が高い。②ベットサイズはポットベットという高いベットを使っている(70%、33%はあまり使わない)③ドローがあまりないボードという点を見つけました。これは興味深い発見で、何かしらの法則性がありそうです。法則性が発見できれば、今後似たようなシチュエーションを迎えたときに応用することができます。

 

法則性を探る!!

 これらの3つのボードの共通点として考えられるのは、IP側が強いハンドを一方的にキャップしている状態だということです。例えば、AcKd5sを例にあげると、この時点での強いハンドはセット(AA、KK、55)と2ペア(AK、A5、K5)ということになります。この強いハンドの組み合わせを考えたときに、BTN側にはK5oを除くすべてのレンジがある一方で、BB側には55,A5o、K5sくらいしか強いハンドがないからです。BB側がAA、AKなどを持っていた場合に3BETをしているでしょうから、このシチュエーションではBB側に強いハンドが極めて少ない状況になっています。

 

 いろいろ分析しているうちに見つけた傾向として、こうした片方が一方的に強いレンジを抑えているケースでは、PioSOLVERが大きい額のベットを推奨する傾向があります。解析ソフトは残念ながら理由は教えてくれませんが、考えられる理由としては、キャップされている側(強いハンドの可能性がない)は、相手にナッツ級のレンジを抑えられているため、レイズによる抵抗がしにくいからだと思われます。ほかにも理由はあるのでしょうが、私が思いついたのは残念ながらこれくらいです。有識者の方でわかる方がいたらぜひ教えてください。

 

仮説を検証する

 今回、集合分析の結果から、CB戦略の1つの戦術として、ナッツ級のレンジを一方的にキャップしているボードでは大きいベットor高い頻度でチェックを打つという両極端な(ポラライズ)戦略をとることが有効であるという仮説を立てました。この段階ではあくまで、同様の傾向を持つ3つのボードの共通点を探し出したにすぎず、他のボードにも応用できるとは限りません。あくまで仮説の段階です。

 

 

仮説は実証して初めて真実になる。昔見ていたドラマで福山雅治さんがかっこよく言っていたセリフです。

 

ということで、実証実験を行ってみましょう。

 

BTN VS BBでBTN側がナッツ級レンジを一方的にキャップしているボードを24ボード用意して集合分析を行ってみました。出てきた分析結果が以下のグラフになります。

(上と同じボードでも数値が少し違うのはパソコンのスペック不足のため、ターン以降のベットサイズの選択肢を少し減らした設定にしたためです。傾向を探るのに大きな影響はないと思われます。)

 

 


J列(青)がポットベットの頻度ですが、74パターンの分析の時と比べて比率が非常に高いことがお分かりいただけると思います。実際74パターンのボードの平均ポットベット頻度は11.3%であったのに対して、今回の24ボードでは19.7%にまで上昇しています。また、チェック頻度についても74パターンの平均である35.9%に対して、24ボードでは47.4%にまで上昇しています。

 

以上のことから、CB戦略の1つの戦術として、ナッツ級のレンジを一方的にキャップしているボードでは大きいベットor高い頻度でチェックを打つという両極端な(ポラライズ)戦略をとることが有効であるという仮説は実証されたと勝手に判断したいと思います。

 

 補足の検証としてもう一つ調べてみたことがあります。BTN VS BBではナッツ級のレンジがキャップされていることが多いが、UTG (6MAX)VS BBではどうなるのか?という点です。

 

そうです。確かにBTNからのオープンに対してはAJやAQは高い頻度で3BETすることが一般的ですが、UTGからのオープンに対しては、AJやAQをコール止めするケースも多く、BB側にも上のツーペアなどの強いレンジが存在することになります。実際に、私の使用しているレンジでは、AKはオフ、スートともに100%の頻度で3BET、AQはオフはほぼコール止め、スートは100%3BET、AJはオフは100%コール止め、スートは頻度で3BETという感じになっています。そうなると、IP側が大きいサイズのベットを使いにくくなるのでは?という仮説が立ちます。

 

思い立ったらすぐ回す。最初のAdJs2s、AdQs4s、AcKd5s、をUTG VS BBのレンジに変更して検証してみました。その結果がこちらになります。

 

なんと、ポットベットの頻度がAdJs2sで20.1%から2.2%にまで、AdQs4sで27.2%から3.9%にまで減少しました。一方で、AcKd5sは21.7%と高いサイズのベットが残っています。これはBB側のAKはオフとスートともに100%3BETに回しているからだと考えており、ナッツ級のレンジを一方的にキャップしている状況がここでも再現できているからだと推測できます。ただし、AcKd5sのチェックの頻度もかなり減っているという変化も起きており、この問題については研究を続けていきたいと思っております。

 

大きいベットサイズを検証する

 仮説が実証されたところでもう一つ確認しておかなければならないことがあります。大きいサイズのベットと高頻度チェックのポラライズ戦略が有効なことはわかったが、大きいサイズはどれくらいのサイズを打てばよいのか?という点です。

 

 最初の分析では大、中、小的なノリでベットサイズを100%、70%、33%に設定いたしましたが、100%よりももっと上のサイズでもOKなのでは?という疑問も残ります。ということで早速検証です。大きいサイズを積極的に使う24ボード(BTN VS BB)の中から高いベット額を利用していた10ボードにご登場いただき、ベットサイズをポットの200%、150%、100%の大きいサイズ3種類に限定して解析を行いました。結果がこちらになります。ちなみに200%が青、150%が緑、100%が赤です。

 

 

うーん、微妙・・

 

平均頻度で見てみると、200%(ダブルポット)が11.1%、150%ベットが15.6%、100%ベット(ポットベット)が10.3%と、結構ばらけています。ただ、10ボードの中でもばらつきが少なく、どのボードでも一定の頻度がある150%ベットが選択肢としては一番安心感がありそうです。ですので、大きいサイズのベットを使うときは150%ベットを積極的に採用することに決めました。

④ まとめ

 いかがだったでしょうか。長くなってしまいましたが、今回のまとめといたしましては、①BTN VS BBの平均CB頻度は64.2%、②オープン側のEVが高いハンドでCBを打つ傾向にある、③ナッツ級のレンジを一方的にキャップしているボードでは大きいベットor高い頻度でチェックを打つという両極端な(ポラライズ)戦略をとることが有効であるという3つの話題を上げさせていただきました。

 

 特に③については私の中ではかなりの有益な発見ではあったのですが・・・

 

 

 日本のトッププレイヤーの1人であるLillianさんが2021年3月21日に発信されている「新たなるCB戦略の開発」というnote記事で詳しく分析されていました(笑)。noteを購入して拝読させていただいたのですが、私よりもとても細かく、かつ、正確に分析されているので、興味が沸いた方は読まれることを強くお勧めいたします。

 

 ということで、文字通りの100%自己満足の集合分析になってしまったのですが、今までテキトーにやっていたCB戦略を深く考え直す良いきっかけになったので、良しとします。

 

以上、ソルバー初心者による拙い集合分析記事でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

GTO戦略、純粋戦略、混合戦略について

みなさん、こんにちは!

 

てちろーと申します。

 

 みなさん、ポーカーやってらっしゃいますでしょうか?

 私は、最近座学を交えつつも、相変わらずハンドをプレイすることが楽しくて、プレイメインでやってます。

 

 もっとうまくなるためには座学メインでやる必要があるのは重々承知しているつもりなのですが、どうしても実際にプレーする方が楽しいですからね。目の前の欲求に負けて、成長スピードが遅くなってしまう日々です。

 

 前回までは5NLz奮闘記ということで、私の体験談をメインとした記事でした。今回は少し毛色が変わりまして、少しポーカーに関する真面目なお話を書きたいと思います。

 

ただし、この記事は、私が知っている知識や学んだ知識を皆さんに教えてあげるよーという記事ではございません。

 

 あくまで、自分が学んだことを文章として書くことで、より深く理解、整理するために書いてます。なので、間違ったことも平然と書いてありますし、100%自己満足のための記事なのでそれを踏まえて読んでいただけると幸いでございます。

 

GTO戦略について

 ポーカーを本格的に学ぶとなるとまず出てくるワードです。最近ではGTO Wizardを始めとする新しい解析ツールなどが出てきたことで、ポーカー界隈に急速に浸透してきた概念であり、誤った理解が広まりつつある概念だとも思っています。

 

 GTO(Game Theory Optimar:ゲーム理論最適)とナッシュ均衡はポーカーにおいては同義の言葉として使われており、ざっくり言うと、互いのプレイヤーが戦略を変更してもそれ以上期待値を上げることができない状態・あるいはその戦略の組み合わせのことを指します。

 

 ありきたりの例で申し訳ないのですが、じゃんけんを例にあげて説明してみます。 

 今、あなたの前にじゃんけんのプロがいるとします。彼はあなたが生まれてから今まで行ってきたじゃんけんのデータを分析して、あなたのじゃんけんの戦略の傾向を熟知しており、あなたの戦略に合わせて、より勝率の高い戦略に変えてくる猛者です。

 

 では、このじゃんけんのプロに対抗するために、我々がとるべき戦略はどのようなものでしょうか?

 

 

多くの人が無作為、つまり、ランダムに出すという戦略を思いついたと思います。

 

 

 正解です。グー、チョキ、パーをそれぞれ33%ずつの頻度になるように無作為に出す。これこそがGTOにあたります。こちらがランダムに出している限り、相手側はどのように戦略を変更しても勝率を上げることができません。

 つまりGTOを学ぶということは、じゃんけんにおいてはグー、チョキ、パーを33%ずつ均等に出す方法を学ぶということを意味します。近頃ではGTOを学ぶことで飛躍的に勝率や成績をあげることができるような風潮がありますが、それは間違いだと思います。なぜなら、GTOはあくまで相手に搾取されないための戦略の最終地点であり、相手から期待値を奪い取る戦略ではないからです。

 

 例えば、あなたの目の前にグーかパーしか出さない相手がいたとします。この時にあなたが勝率を高めるためにとるべき戦略は、当たり前ではありますがパーを出し続けることです。仮にGTO通りにランダムに出したとしても、当然パーを出し続ける戦略よりも勝率を上げることはできません。

 

 ちなみに、相手に合わせて自身の戦略を変更し、搾取することで期待値を上げる。これがいわゆるエクスプロイト戦略にあたります。

 

 GTO VS エクスプロイトという言葉を目にしたことがありますが、2つは反対概念ではないというのが私の持論です。じゃんけんで、グーを40%、チョキを20%、パーを40%の確率で出してくる相手に対する戦略を考えたときに、負ける可能性が少ないパーを多めに出す戦略が有効であることは感覚的にわかると思います。ではなぜあなたはそれがわかったのでしょうか?

 

 それはあなたが、グー、チョキ、パーを33%ずつ出すことがGTOであると感覚的に理解しているためです。感覚的に理解した情報をもとにパーを多めに出すというエクスプロイト戦略を組み立てたのです。

 

 つまり、何が言いたいことかというと、GTOを知らなければエクスプロイトはできません。エクスプロイトをするために、我々はGTOを学ぶのです。以上のような理由から、私はGTOとエクスプロイトは密接につながっていて、反対概念ではないと考えています。

②純粋戦略と混合戦略について

 純粋戦略とは同じ状況下において毎回同じアクションをとる戦略のことを指します。プリフロップでは多くのハンドが純粋戦略でプレーされます。あなたがUTG(ボタン)でAAが配られたら、毎回レイズするでしょう。100回やって100回レイズ。これが純粋戦略です。

 

 一方で、混合戦略は、ある状況下において複数の選択肢から特定の頻度に基づいてアクションを決定する戦略です。フロップ以降で強いハンドを持っていても、時にはチェックしたり、時には大きく打ったりなど戦略を使い分けることをさします。解析などをしたことがある方にはわかると思いますが、GTO戦略ではこの混合戦略が採用されており、非常に複雑なものになっています。そして残念ながら、我々が学ぶべきなのこちらの戦略になります。

 

 また、この混合戦略の存在により、ポーカーには2つの選択肢のどっちも正解というケースが非常に多く存在します。なんとも不思議なゲームであり、複雑なゲームです。アミューズメントカジノにおいて「あそこは100%ベットだったって」などという会話を聞いたことがあると思います。コードギアスルルーシュのように「間違っているぞ!!」と心の中で高らかに教えてあげましょう。

 

 今回は概念の説明に重点を置いてみました。次回は、これらの概念の理解をもとによりAKQゲーム(トイゲーム)の説明をしようと思っていましたが、集合分析の解析結果の記事なども書いてみたくなってしまったので、どちらを書くかは未定です。長駄文読んでいただいてありがとうございました。

 

 

 

 

 

5NLz 奮闘記②

 こんにちは。てちろーと申します。

 

 皆さん、ポーカーやってらっしゃいますでしょうか。

 私は結構やってます。

 

 今回は5NLz 奮闘記②ということで前回の話の続きになります。まだ、そっちを読んでいない人はぜひ先に読んでから、こちらも読んでみてください。

 

 前回は、5NLzの結果や環境分析などの小難しい話がメインではありましたが、今回は私の体験談、感想、取り組みなどがメインの話になります。今回はより定性的な話がメインになりますので、攻略記事ではなく、1つの読み物として読んでいただければ幸いです。

 

 さて、私の約20か月にわたる5NLzでの戦いの歴史ですが、大きく3つの期間に分けられると思います。5000BB強負けるまで右肩下がりのグラフを作り続けた「大敗北時代」①、上振れ下振れを繰り返しながら横ばいが続いた「停滞・迷走期」②、借金を一気に取り返した「浮上時代」③の3つの期間です。それぞれの時代ごとに詳しく書いていきたいと思います。

 

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5NLzを3つの期間に分けて分析

 

① 大敗北時代

 2NLzを大きく勝ち越して意気揚々と5NLzのステージに上がってきました。正直始めたときはさっさとブレイクして10NLzに進もうくらいの気持ちだったと思います。もちろんこの後5000BB負けるなんて思ってもみませんでした。

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5NLz始めたての私

 しかし、現実は非常に厳しかった。収益源であったレクリエーショナルプレイヤーの意味不明なブラフオールインを捕まえる機会が大きく減った一方、伝家の宝刀だったはずの「プレミアハンドぜんつっぱ戦略」は無理したところをレギュラーに捕まえられ、結果的に大きなポットを落とすことの方が多くなっていました。無理したところを捕まえられて、さらにプレイが雑になる。これの繰り返していたことでとうとう負け額は5000BBを超えるに至ったのです。

 

 ここまでくれば、さすがの私も気が付きます。

 

これはただの下振れではない・・・私の実力が足りていないのだ。

 

 これはポーカーに限った話ではないのですが、何かを上達するために必要な第一歩は、目の前の現実を受け入れることだと思います。自分の過去の経験やプライドなどが邪魔をして自分の正しい実力を受け止めきれないため、成長が遅れるというのはありふれた話ではありますが、ポーカーは運の要素が強く、正しく自分の実力を測るのが難しい競技のため、よりそういう悪癖を生み出しやすいゲームだと思います。

 

 10万ハンドをこなして、-5000BBは運が悪かったでは済まされないグラフです。私にも自分の弱さと対峙する時が訪れた瞬間でもありました。

 

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現実を受け止める私

  現実を受け止めた私はここで2つの新しい取り組みを導入します。一つは3面打ちから2面打ちへの変更、もう一つはポーカースノーウィーの導入です。

 

①3面打ちから2面打ちへの変更

 zoomのいいところはプリフロップで参加しないハンドをファストフォールドといって順番が来る前に降りることで、次のハンドにすぐに移行できることです。これを3面開いて打てば、2-3分に1回の頻度でプレミアハンドをプレイすることができるようになります。ただ、3面ともなると集中力が3面に分散してしまいますので、その分、1つのハンドに対する集中力は落ちてしまいます。ポストフロップの精度に課題があると考えていた私は、とにかくプレミアハンドをプレイするという方向性からポストフロップをじっくり考えてプレイするという方向へと転換し、3面打ちから2面打ちへと減らすことにしました。

 

②ポーカースノーウィーの導入

 一番気軽に購入できる座学用ツールであったため契約しました。自分のレベルでは細かいレベルまで活用することはできなかったので、まずはできる限り300ハンドごとにスノーウィーを回してエラーレートを確認。重大なエラーの内容を確認して、どこが間違っているのか確認するという作業を行っていました。細かいエラーは性格上見切れないのでスルー。スノーウィーは無茶なプレイに対しては非常に厳しいので、この作業を行うだけでも私の悪癖であったプレミアハンドのオーバープレイは格段に減ったと思います。

 

② 停滞・迷走時代

 スノーウィーを導入して無茶なプレイが減ったことでグラフが右肩下がりになることはなくなりました。一方で、メンタルコントロールには依然として課題があり、上振れているときには良いのですが、下振れているときには無駄なハンドでの参加やコールが増え、下振れ時の出費額が連鎖的に増えていました。結果として、上振れた分をその後の下振れで全部吐き出して、トータルでは横ばいという状況が続いていました。

 

 この頃の私の心境としては、こなしているハンド数であればその辺の人には負けない!という自信があった一方、収支は一向にプラスにならない期間が続いており、ポーカーをすればするほどフラストレーションがたまる状況でした。

 

 こうなると人間よくわからなくなってしまいます。いろいろ試行錯誤はしてみるのですが、完全に迷走です。この頃の私の迷走を2つご紹介しましょう。

1⃣ 球速が15KmUP!!

「強い精神は強い肉体に宿る」

 そう考えた私は、メンタルコントロールの強化を目的に筋トレを本格的に始めます。

元々24時間制のジムに登録していたので、今まで以上に精力的に通い始めました。

 

 3-4か月間、ベンチプレスなどの上半身を中心としたメニューに取り組んだ結果、肩幅は以前の2周りくらい大きくなりました。

 また、趣味で草野球をやっているのですが、バッティングセンターで計測したところ球速は15Kmほど上昇していました。昨年、投手として出場した試合では完全試合(時間制なので6回か7回)を達成するなど、筋トレの効果は着実に結果としてでています。

 

 結婚式などで久しぶりに友人に会ったりするとその体つきの変化に驚かれます。

友人「え?めっちゃごっつくなってない?何があったの?」

私「いや、ちょっと、ポーカーをうまくなりたくて・・・」

友人「??」

私「・・・・」

 

 

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そりゃそうだ。

 

 そんな感じでポーカーの成績は一向に改善しませんでしたが、肉体改造には成功するというよくわからな状況を迎えていました。現在も筋トレは継続しています。

 

 

2⃣ フルートを習い始める

 ポーカーというのは非常に高度な戦略ゲームであり、そこが知れないほど奥深い競技ではありますが、一方で、やってること自体はただのトランプ遊びです。

 このころの私は「いい年した大人の趣味がトランプめくりっていったいどうなっているんだ。もっと高尚な趣味もあるだろう。」という思考にいたっており、何か自分の身になるような新しい趣味を探し始めました。

 

 

 

 

 

「楽器を習おう!!」

 いかにも教養人的な素敵な趣味です。

 これで他人に「ご趣味は?」と聞かれても「楽器を少々・・」とマウントをとりながら答えることができます。ちなみに「ポーカー」と答えたことが何回かありましたが、そもそもポーカーが何なのか相手に理解されませんし、良い印象を与えたことはおそらくないでしょう。

 

 楽器を始めるにあたって、なるべく初期コストを抑えたい私は、知人が使っていない楽器を借りて始めることにしました。その楽器が「フルート」だったのです。

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 レッスンは月に1回、1on1形式で適当なスタジオを借りて行っています。

 まあ、正直なところ月に1回だと全然上達しません。最初の頃はまともに音も出なかったので、その頃に比べれば上達しているとは思いますが、楽器など触ったことがない人間にとっては楽譜を読むのも一苦労です。始めてから半年くらいたったレッスンの時に「四分音符って何ですか?」と純粋に質問したところ、先生が苦笑いしながら教えてくれたのをよく覚えています。

 

普通の人は知りませんよね? 四分音符。

 

 最初は音を出す練習だけでしたが、最近では簡単な曲も吹くようになりました。今はオーラ・リーに取り組んでいます。今後の目標は、ハンターハンターに出てくるセンリツのように3分間、音の世界にいざなえるようになることです。

 

③ 浮上時代

 このころになるとスノーウィーを回しても、重大なエラー数はかなり減ってきており、コンスタントにそれなりのスコアをとれるようになっていました。ボードの有利不利やナッツアドバンテージを考えることができるようになったことで、プレミアハンドを筆頭とする「気持ち的に降りられないハンド」がかなり減るようになったからだと思います。こうして、上振れ、下振れを繰り返しながらも、グラフの傾きは上方向に向かうようになってきました。

 

 30万ハンドを過ぎたころになると、もう1つ大きな変化がありました。

ポーカーの師匠ができたのです。

 

 私は常日頃からポーカーのコーチングに対して胡散臭さしか感じていない人間でした。有名プレイヤーが教えてくれる!みたいな企画をアミューズメントカジノやSNSで見かけますが、その人が有名であることと、上手いかどうかは話は別ですし、タイトルホルダーで肩書きがあるような人でも、感覚的にポーカーをやっている人では、教えてもらっても再現性が低くなるので参考にはなりません。

 

 私の師匠は、比較的新しくできたアミューズメントカジノの店員さんですが、元々海外でキャッシュプロをやられていた方で、私がリアルの世界で初めて出会った「ポーカーをちゃんと研究している人」でした。最初に、AKQゲーム(トイゲーム)の話からポーカーの基礎的な考え方を教わり、そこから、バリュー:ブラフ比に基づいたプレイラインの構築などを学びました。

 

 もちろん、これらの考え方を今のプレイにフル活用できているわけではありませんが、GTOから乖離しているプレイヤーに対する方策を真面目に考えるきっかけとなりました。マイクロステークスの主な特徴として考えられるのは①ベットがバリュー過多であること、②タフコーラーが多いことであると考えています。

 これらの対策として、

1⃣ 相手のベットに対しては降り過ぎと感じるくらい降りる(特にドデカベット)。

2⃣ よりハンドを絞って参加する。

3⃣ 自分が強いハンドを持っているときにはバリューをがっつり取りに行く。

 3つの戦略を取り入れました。2⃣についてはオープンレンジをゼロスレンジを元にプレイしていましたが、オープンかフォールドの境界線のハンドについてはフォールドを選択し、6MAXのVPIPが20%を切ることを目指していました。

 

 3⃣については、私の今までの大きな弱点でもありました。スノーウィーでの教訓をもとに、無茶なプレイを避けようとするあまり、バリューのとり逃しが発生しており、勝つときに大きく勝てない状況を生み出していたのです。対応策として、ベットする際に、強いハンドを持っているときは70%ベットを積極的に採用し、絡んでおらず、ボードが有利な際には33%ベットを採用しました。GTO的な考え方からいえば間違った戦略ですが、相手が乖離しているのであればOKだと思います。実際にそれを咎めてくるプレイヤーも5NLzにはいなでしょうし。

 

 また、メンタル面の対策として、20BB以上勝ったら利益確定をして、一度テーブルを離れるようにしました。大きく負けたときにテーブルを離れるのは難しいです。なぜなら、大きく負けたことによってあなたはすでに平常心を失っているのだから。取り返そうとやってしまう気持ちを止めることは容易ではありません。だからこそ、勝っていて余裕があるときにこそ、こまめに休息をとり、常に平常心でプレイできるように工夫しました。まあ、負けたときにすぐにテーブルを離れられる人はそっちの方がいいと思います。

 

 こうした取り組みがすぐに効果が表れ、一気に借金を返済するに至りました。

 結果的に約20か月もの時間を費やした形にはなりましたが、迷走していた時代を含めて多くのものを学ぶことができた時間でした。

 

 今一度言わせていただきますが、

5NLzを勝ち越すことは簡単なことではありません!!

 

 これは勝ち越すために高度な勉強が必要であることを意味しません。

おそらく、過度のオーバープレイを無くし、メンタルコントロールとほんの少しのエクスプロイトができれば勝ち越せるステークスなんだと思います。ただ、それが難しいのです。

 

 私と同じようにマイクロステークスで勝ち越せず、もがき苦しみ、試行錯誤されていている同志が読者の中にもいらっしゃると思います。試行錯誤してポーカーと向き合った時間は無駄にはなりません。大事なのは、考えながらその中で自分なりの正解を見つけられるか否かだと思います。時間がかかってもいいのです。株式市場において「休むも相場」という格言があるように、「休むもポーカー」でうまくなるためにポーカーを休むの1つの有意義な取り組みだと思います。私はたくさん遠回りをしました。いろいろ試行錯誤をしながらグラフを上向きに持っていくのがオンラインポーカーの楽しみだとも思います。

 

 最後に、読者の皆様のポーカーライフがより充実することを祈りつつ、今回の5NLz奮闘記を締めさせていただきます。読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

5NLz 奮闘記①

 こんにちは。てちろーと申します。

 

皆さん、ポーカーやってらっしゃいますでしょうか?

私はオンラインを中心にそれなりの頻度でやっております。

 

 今回は私が2020年6月から2022年3月末までの約20か月強の期間取り組んでいたポーカースターズの5NLzでのセッションでの学び、思い出、私が感じたプレイヤーの傾向などについて語っていきたいと思います。あくまで、私が感じたフィーリングの話であり、定性的な情報を中心にお話していきますので、攻略記事ではなく、あくまでひとつ読み物として読んでいただけるとありがたいです。

 

5NLzとは

 ポーカースターズの5NLzはバイイン額が低い、いわゆるマイクロステークスにあたり、マイクロステークスの中でも2NLzの次にブラインドが低いステークスです。オンラインポーカーで勝ち組を目指すための登竜門的なステークスで、100BBあたり5ドルで入れる気軽さから主戦場にしているプレイヤーも多いです。

 

 本格的にポーカーに取り組んでいる方々が打っている50NLzとか100NLz以上のステークスに比べれば、2NLz、5NLzという場所はとるに足らないステークスなのかもしれません。

 

しかし、私が声を大にして言いたいのはこれらのマイクロステークスで勝つことは容易ではありません。

 

少なくとも、私はこの2つのステークスで勝ち越すために2年以上費やしていますし、とても苦労しました。なので、これらのステークスで戦ってらっしゃる方が今この記事を読んでくださっているのであれば「あなたは難しいことに取り組んでいる。自信を持ってください!」と私は言いたいです。私はアミューズメントカジノにそこそこの頻度で行っていますが、アミューズ中心のプレイヤーさん全体で見れば2NLz勝ち越せる人は半分もいないような気がします(あくまで私の感覚であり、異論は大いにあると思いますが・・・)。

 

他のポーカーサイトとの違いについて

 ツイッターなどのSNSを見ているとポーカースターズは他のポーカーサイトに比べて同じステークスでもレベルが高いなんてことが書かれているのをよく目にします。私は宗教上の都合により他のサイトでポーカーをプレイしないので、その真相については真偽は不明です。

 

 しかしながら、たまに見かけるGGポーカーが提供している収支のグラフ、あれについては問題があると思います。あれはレーキが入っていないグラフでプレイヤーの実収支を反映していません。ユーザーに対して誤解が発生しやすい情報を提供しており、それによってプレイを促していることを考えれば、いわゆる金融商品誤認勧誘に近いものがあると思います。たまに、あのグラフを見て勝ち越していると思われている方がいらっしゃいますが、レーキ分を差し引いて見直してみてください。

 

5NLzの結果

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5NLz

 これが私の5NLzの成績です。結局35万ハンド強プレイしました。最初の10万ハンドで約5000BB負け越して、そこからALLIN調整ベースで借金を完済するまでプレイしました。ただ、負けた分を取り返しただけなので自信を持ってブレイクした!!とは言えない内容です。ですが、25万ハンド以降はそれなりのウィンレートが出ていますし、35万ハンドもやっておなか一杯なので10NLzに進むことにしました。

 

2NLzと5NLzの違いについて

 先ほどのグラフを見ていただくとわかる通り、私は2NLzで勝ち越して意気揚々と5NLZを始めた後にタコ負けしています。それはもう、-5000BBとありえないレベルのタコ負けです。

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タコ負けしているときの私

たった1つステークスを上げただけなのにこの負けはねえだろ!!

そういう思いから平常心を失い、さらに損失を拡大させます。

実際のところ何がそんなに違うのでしょうか?

 

 私が考えているのはレクリエーショナルプレイヤーとレギュラーの比率の違いです。

 プレイヤー層をレクリエーショナル(イカれたレンジで常にイカれたプレイをする)、半レクリエーショナル(たまにイカれたレンジでイカれたプレイをする)、半レギュラー(割とちゃんとしたハンドレンジだけど、無茶なプレイをしがち)、レギュラー(しっかりとしたハンドレンジで、強いハンドも降りれる)の4つの層に分けたときに、私の超アバウトなイメージはそれぞれこんな感じです。

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2NLzVS5NLz

  2NLzは何といってもレクの割合が非常に多いと思います。レクに対してはプレミアハンドのような強いハンドを強くプレイすることで、大きく稼ぐことができます。多少無茶なプレイをしても、それを咎めてくれるようなレギュラープレイヤーの比率が少ないですから、問題にはなりません。私も実際プレミアハンドでベットを打ち続けて稼ぐというスタイルでやっていました。ですので、プリフロップでのアクションをしっかりと確立することができれば勝ち越すことができるステークスであると考えています。

 

 では問題の5NLzですが、ここにも当然レクは存在していますが、2に比べると比率は下がってきます。一方で、増えているのはレギュラーの方々です。これにより2で通用していた、多少無茶をしても強いハンドで強く打つ作戦は機能しなくなりました。レクが減り、稼げる収益が減った一方で、レギュラーに搾取される損失が増えてしまったためです。そういう意味では、5NLzはプリフロップに加えて、フロップ以降のアクションの精度も多少求められるステークスだと思います。

 

5NLzの最大の敵について

 5NLzをプレイするうえで最大の敵はレクです。

彼らは我々にとって最大の収益源である一方、ポーカーをするうえで最も重要な平常心を奪っていく連中です。

 

 レクリエーショナルプレイヤーのプレイは我々の心をかき乱します。3BETポットなのに96oでストレートを作ったり、2ポケで5BETオールインを仕掛けてきます。そうしたハンドに対峙して大きなポットを失った時の心のダメージは大きいです。いわゆる、ティルト状態に入ってしまいます。そして、今度は適切な判断ができなくなり半レクと化した我々からレギュラーがごっそり搾取していきます。これが5NLzの負の連鎖です。先ほどの私が上げた収支のグラフで5000BB負けた後に多少盛り返し、15万ハンドを目前に再びタコ負けしてダブルボトムを形成している部分があると思います。あの時はまさにこの負の連鎖に入った状態でした。

 

 私が思うに、5NLzはレクの割合が絶妙なんだと思います。レクは一度に大量のチップを渡してくれる素敵なプレイヤーです。しかし、その経験に基づいてレクに焦点を絞りすぎると今度はレギュラーに狩られてします。ですので、HUD(相手のプレイの統計がわかるツール)を活用しながら、レクかレク以外によってダイナミックに戦略を変えていくことで、ウィンレートを上げることができるステークスだと考えています。

 

次の記事に続くよ

 長くなりそうなので、この記事については一度ここで切りたいと思います。

実際の反省点や取り組みの細かい内容については次の記事へどうぞ。

読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

はじめに

はじめに

 みなさん、こんにちは。てちろーと申します。

このブログでは、私の趣味であるポーカーを題材としていろいろ書いていきたいと思います。ブログを書く目的としては、①ポーカーで自分が学んだことをアウトプットすることで理解を深める、②書き物の練習をするの2点です。どちらかいうと自分のための備忘録的な用途で書いてあるため、間違ったことも書いてあるかもしれませんし、過激な発言もあるかもしれません。「それでもかまわないよー」って人は読んでいってくれると嬉しいです。

自己紹介

 ポーカー歴は5年程度です。2017年の4月頃にアミューズメントカジノでポーカーのルールを覚えて、とあるアミューズメントカジノに毎週のように通っていました。2020年1月頃からポーカースターズのzoomに取り組むようになり、2020年1月~6月まで2NLz、2020年7月~2022年3月まで5NLzで打っていました。今は10NLzで打っています。オンラインメインにはなりつつありますが、ちょくちょくアミューズメントカジノにも行ってたりします。ちなみにスターズ以外のオンラインでは打ちません。これまで散々スターズにレーキ払ってきたのに、ほかのサイトにレーキをはらうのは癪だからというしょうもない理由です。ポーカーネームはリアルではてちろーorうまみ太郎、Starsではsupermorijiという名前でやっています。

目標

 定量目標:25NLz勝ち越し

 定性目標:他人にハンドレビューを解説できるようになる

 

 定量目標は25NLzで勝ち越せるようになることです。以前、日本のオンラインプレイヤーのトップに君臨する方の一人が25NLzを勝ち越せたら幽遊白書の戸愚呂弟くらいの強さがあるとコメントされていたのが印象的で、戸愚呂弟を目指しています。

 定性目標は「他人にハンドレビューを解説できるようになる」と書いてありますが、一言でいえば脱アミューズメントおじさんです。アミューズメントカジノでは日々、自称うまいプレイヤーさんが始めたてのプレイヤーさんを相手に独自理論を基にした誤った講釈を垂れている光景が散見されます。私はこのよく見る光景にとても嫌悪感を抱く一方で、自分が正しい論理に基づいて丁寧に説明することができないというジレンマを抱えています。もちろん、アミューズメントおじさんよりは正しい情報を提供できる自信はありますが、どうしてもなんとなくの部分が残ってしまって、すべてを論理的に説明することはできません。ですので、ソルバーなどのを活用した座学を進めることで、正しいハンドレビューができるようになり、正しいアドバイスやコメントができるようになることで上記のジレンマを解消したいと思っています。

 

拙い文章が多くなってしまうとは思いますが、これからよろしくお願いします。